無理をして心身の不調に陥ってしまうまえに
突然ですが、ここ最近の成人病(生活習慣病)で、悪性新生物、脳卒中、心筋梗塞などの毎年羅患率は下がっているのに、精神科や心療内科の受診率は年々増加しているそうです。
日本人は自分でストレスを抱えているのに気が付かないで頑張りすぎてしまう傾向が強いなと公私含めて感じます。
頑張るのが当たり前、周りの期待に応えるのが当たり前。そんな思考が当たり前のように氷河期世代は育てられました。
体罰当たり前。私も小学生の頃に入団していたバレーボールクラブでミスをすると監督がバレーシューズを脱いで腿をシューズで叩かれました。普通にそのシューズの跡がついているのですが、それを見ている親も疑問に思わないですし、自分も期待に応えられない自分が悪いんだと納得させていました。
それが社会人になると、団体スポーツの比にはならないほどの責任の重さになり
「自分が出来ない」とか「ミスをすること」で周りに迷惑をかけることが何より嫌になっていく傾向が強かったなと、自分を含め、周りを見るとそう思います。
そこで問題なのは「無理をしてしまう」こと。出来ないのに、しんどいのにできると言ってしまい、無理を重ねていくうちに
ストレスが蓄積され、自律神経系がまず狂いはじめ、ホルモンバランスも悪くなり、不眠・片頭痛・肩こり腰痛・消化不良、月経異常や重症の花粉症などの免疫系の異常などの身体の異常はもちろんの事、暴飲暴食やカフェイン中毒になったり、行き過ぎると買い物依存症やら行動も自制できなくなり、感情も浮き沈みが激しくなったりと精神の不調が出てきます。
ただその際、そこで何か気分転換したり、環境を変えたりとストレスが蓄積されないように何か対処すれば、不定愁訴で終わるのでしょうが、そのまま突き進み、下手するともっと頑張らないとと自分で自分を追い込むことも少なくなく。
そのうちにドーパミンやセレトニンの働きが悪くなり、被害妄想や自己嫌悪などのネガティブな感情に支配され、頭ではしないといけないとわかっているのに、体が動かないという異常事態が発生するという、いわゆるうつ状態です。
だから自分が訪問に入って詳しい病歴を聞かなくても、目の前にいる方はきっと無理をしてしまう頑張られてきた方なんだなと思っています。ご本人にも「思うように体が動かないのは、いままで頑張られてきた証拠!」と声掛けしています。
頑張られてきたご自分を否定しないで肯定してほしいのです。これ以上追いつめて欲しくないという勝手な筆者の想いです。
で自分はですが、無理をしたくても無理できない年齢になってきました。
また無理をする前後にある思考が働くので、その思考が湧いてきたときは無理をし続けないように心がけるようになりました。
その思考とは「ためらい」と「後悔」です。
人の為に誰もが役に立ちたいと思いますが、自分が犠牲になってまで頑張ってしまう方は参考になさってくださいませ。
ためらいも後悔もなければ自分は「やりたくてやったんだ」と脳は働き、ストレスホルモンは出ないから。
なんて話を訪問中に会話していたりしています。
割と皆さん納得してくれるんですが、いかがでしょうか。
もちろんこんな堅い話ばかりでもないし、看護師の話は基本しません。
あなたの話をまずお聞かせくださいね。